2011年09月16日

「タネが危ない」野口勲・日本経済新聞社 を読んでいる。

 タネが危ない.jpg日本経済新聞社 野口勲著
                  菅原文太・木村秋則推薦 1600円+税

 珍しく科学もの?である。最近日経からこの手のものが相次いで刊行されている。たとえば木村秋則さんの、リンゴの本はベストセラーになって、一大ブームを巻き起こし、彼は講演で引っ張りだことなりテレビでの露出度がました。 また菅原文太さんがベトナムで農業をやっていることを知っている人もあまりいないだろう。
 これらの情報をもたらしてくれ、またこの本を送ってくださったのは、日本経済新聞社編集委員のK氏である。今彼が手がける本は、これら農業にかかわる本や、私の履歴書に見られるような「人物伝」が多い。精力的に新し情報を次から次へと送り出してくれている。彼が手がけた、プロゴルファーの「青木功」の本は、思いもかけなかった青木の姿と心を見せてくれた。
 彼が送ってくれる本は、百子に新しい世界を広げ出しくれている。これも「本」の効用だろうか。感謝感謝である。

 この本は、わが国でただ一つ「固定種」タネを取り扱う著者が、今ほとんどの野菜や果物で使用されている「F1(第一種)種」を生み出す技術が抱えるリスクを指摘し、そしてその「F1種」から生まれた食物を食する我々への警告を「漫画」や事例を持って指摘している。
 「F1タネ」とは、事なる性質のタネを人工的にかけわせて作った雑種の一代目。「F1」種から生み出される作物は、形が均等で収穫、販売しやすい。しかしそれとは真逆にある「固定種」から採れるたとえば野菜たちは、不揃いではあるが、味は旨い。
 この「F1種」は、タネができない「雄性不稔」種で、その生産過程は、二酸化炭素を利用したハウスで、ミツバチを使って(ミツバチは二酸化炭素の中でも活動ができる)受粉させているという。しかし、ここで使われているミツバチが消滅しかかった・・・なぜか。
 「雄性不稔」は、ミトコンドリア遺伝子の異常から起こるらしい・・・。要するにこの「F1」種を生み出すための受粉に使われるミツバチのミトコンドリアがまでが・・・。
 では「F1」種で育った野菜や果物を食べ続けている我々は・・・。

  著者は漫画家手塚治虫「火の鳥」の初代編集者であった。手塚治虫の「火の鳥」をはじめとする、文明の発展が及ぼすかもしれない人類への警鐘を含んだ手塚治虫の漫画の内容と「タネ」の話が交錯する前半部分が面白い。

 危険性は分かるけど、じゃあどうしたらいいの。スーパーでは、「F1種」の野菜しか売っていない。毎日食べるしかない。どれもが均一で同じ味の野菜。著者は、「固定種」を使った自家菜園を呼び掛ける。

 そうか、やはり食の安全は自分で作り出し自分で守るものなのか・・・。昔小さい時、自分の畑で採れたトウモロコシを軒先にぶら下げて翌年播くタネにしていたご近所の風景がよみがえってきた。あのころの野菜は不揃いで、でも畑から失敬して食したトマトやキュウリは本当においしかったなぁ。今から考えれば、安全で、旨く、そして安かった。
 
 でも自家菜園をする知恵も土地もない人たちは・・・・。




posted by 百子 at 11:03| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
F1の問題は世界中の農業が、米国の産業戦略(種苗・農薬)の下に支配されていることを象徴していると思います。この動きをさらに進めようとするTPPを検証なしに促すマスコミの姿勢は不気味でしかたがありません。
Posted by nabe at 2011年09月17日 11:38
そうなんですかぁ。何にも知らなかったぁです。勉強不足!。これから少し興味を持って調べてみます。ありがとうございます。
Posted by momoko at 2011年09月17日 20:09
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